りゅうと盟約者

りゅうのつがいは同じ高校の先輩。
りゅうが一年、先輩は三年、159センチ。男前


真司似の平凡な顔立ちながら、身体能力は竜人そのものであり(ある程度は加減してるが、微調整は難しくどうしても平凡に留めることができない)、運動部から執拗な入部依頼をされる。

神経を使うので運動部に入りたくないが、そもそも性格が、人当たりはよく寛容であるが、八方美人で気を遣いすぎてしまうところもあり、追いかけ回されながらもはっきり嫌だと断ることができずにいた。
あるとき柔道部の面々に追い詰められ困り果てていたりゅうを助けたのが、柔道部部長の竜胆。
部員の非礼を詫びるとともに、自己主張をせずはっきりと断ることなく曖昧な態度をとることも良くないとりゅうを叱る。

そこでりゅうは己を変えるのだと奮起する一方で、竜胆が自分のつがいなのだと気がつく。
なんとか近づけないかと頑張るが、見られてしまうのはいつもはっきりしていない自分の姿で、情けないところばかり。

それでも持ち前の親直伝の料理スキルで胃袋を掴んだり、はっきりと意思を伝えるなどして変わっていき、先輩と親しくなっていく。

しかし恋愛としてはなかなか鈍感な竜胆には伝わらず、しまいには竜胆が他から告白されてしまう。

つがいを他のものに奪われるかもしれないと恐れたりゅうは強引に先輩に迫りかけるも、あえなく撃退される。(本気になりかけたりゅうが負けるのははじめて)
説教の末、こんなことになったか問いただされたりゅうは、竜胆に想いを伝える。
竜胆からの答えは、まだ恋とか愛とかよくわからないが、おまえが本気ならおれも本気で向き合う。でもまだ答えは出ないから待ってくれ、とのこと。

これまで通り竜胆とは親しい先輩後輩になったが、りゅうは想いを隠すことなく伝えるように。

もうじき竜胆は卒業になり、なんだか態度もそっけなくなってきたことに焦ったりゅうは、ふと両親の姿をみて、決意する

先輩にディザイアのことを伝え、己がただの人間でないことを伝える。
ありのままの自分を受け入れて欲しかった。そして、つがいというものが自分にとってどれだけ大事が。
しかし竜胆は受け入れられず、冗談はよせと怒る。

家に帰りへこむりゅうに、岳人が受け入れられることの難しさを伝え、真司も受け入れることの難しさを教える。両親はそれぞれ自分の世界とは違う世界で暮らしたことがあるので、その苦労や驚き、文化の違いを知っているから。りゅうは幼い頃からふたつの世界を知っていたので、感覚はどうしても他と違う。
そして両親はりゅうに笑ってアドバイスする。言ってだめならみせてみろと。


りゅうは竜胆をディザイアにつれていき、そして彼の目を閉じさせて、合図する。
目を開けた竜胆は、竜となったりゅうの姿をみて、異世界をみて、ついに真実だと受け入れる。
そのうえで、りゅうのことも受け入れて、心血の盟約を交わすことに。
新たにた与える名は、「竜」と漢字にしただけ。それでもオーケーだが、普段はりゅうと呼ぶ。


その後竜胆はトレーナーとなり、りゅうは料理人に。
子供を一人設ける。

岳里家の子孫はのちに、最後の竜人となる。(と言っても岳里の曾々孫くらい?)
三度めの転生にて竜になった岳人は、生まれたばかりの頃は最後の竜人である子孫に世話されることになる。
その子孫は人間のつがいをみつけているが、つがいの男が気にくわない岳人にたびたびそいつはいじめられている。