ないっさんさま

こちらはTwitterで『RTした人であみだ当選した1名様にガチ小説押し付ける』にご参加くださり、当選なさったないっさんさまに押し付けるべく書いた作品になります。

お題『周りから見た、くっついた後の二人の微妙な雰囲気』
少しでも楽しんでいただけると嬉しいです
※ネル視点、三人称。


 

 用もなく、ただ何気なしにふらふらとネルは城内を彷徨っていた。
 その途中で見知った、それどころかいつでも探しているような人物の背を見つける。途端にそれまでつまらなさげに辺りを見回していた瞳を一変させ、きらきらと宝物をみつけ子どものように輝かせた。視線の先にいたのは、真司だ。
 ネルにとって真司は、とても大切な人である。心血の契約を結んだ者であり、恋仲にもあるシュヴァルを大切に想うものとはまた違う、けれど同じだけの情を含んだものを彼に抱いていた。
 それは、ネルがとある事情により真司に一方的に寄せているものではあるが、一度として疎ましがられたことはない。だからこそネルもいつ何時であろうと、彼の姿を見つけては嬉しさのあまり駆け寄っていた。
 この気持ち、真司を好きな気持ちを抑えるつもりも隠すつもりもない。故に、ネルが真司に異様に懐いているというのは周知の事実である。
 ともかく、それほどまでに純粋な好意を寄せる真司を見つけてしまったのだから、ネルの気分が上昇しないわけがない。すぐにでも飛びつこうと走り出すも、しかしその足は目先に立つ彼のもとに辿り着く前に失速する。そして完全に動きを止めた頃には、その幼い顔が不機嫌を表していた。
 彼は、真司は一人ではなかったのだ。その隣には、無愛想な面をいつも下げている岳人がいた。今日もまた、飽きもせず同じ顔を晒している。
 真司の傍らにはいつも岳人がいた。最近では、真司は七番隊の手伝いに奔走し、岳人は岳人で剣の修行をつんでいるため、二人がこの世界を訪れた当初に比べればともに見かける機会は減っただろう。それでも何かと岳人は真司の傍らで、以前と変わらず何にも興味がないとでもいいたげな澄ました面をしながらも、抜け目なく周囲に目を光らせている。
 今もそれを実行しているようで、まだ気づかれるには遠い場所にいるはずのネルに彼は気づいた。真司に知られぬよう、ちらりとこちらを一瞥する。しかし次には何事もなかったかのように、何も見ていないかのように目を逸らした。
 その行動に、ますますネルの顔はしかめられる。
 真司を見つめ、そして守ってくれていることに関しては、素直に岳人に感謝していた。しかし異常とまで言える真司への執着や、その彼から得ている信頼、唯一無二の立場であるということはどうも気に食わないでいる。そりが合わないと思うところも多々あった。
 あまり仲良くはしたくない、というのがネルの正直な思いだ。しかしもし岳人と喧嘩ばかりするようであれば、間に挟まれるであろう真司が困るのは目に見えていたし、もしくは二人仲良くしろと説教されるかもしれない。そうなってはネルが窮地に陥ると、これまでは大人しくしてきたのだ。
 それに、岳人は別にネルの邪魔をしようとするわけでもないので、放っている。いくら真司に抱きつこうが、構いに行こうが、あの男はただ傍らでじっとしているだけだ。
 唯一妨害されたことと言えば、前に一度ふざけて真司の頬に口付けようとした時くらいか。さすがにその時は顔に出さずも嫉妬した岳人に首根っこを引っ掴まれ真司から剥がされたが、だがされてもしたとしてもその程度。あまりにも距離が近づき過ぎなければ、牽制の眼差しも寄越しはしない。
 そう、別に岳人がいようと何かが変わるわけでもないのだ。むしろ沈黙を続ける男など存在しないも同然。いない者は感じぬと、真司と二人でじゃれるだけだ。
 思い直したネルは、一度は岳人によって萎まされた気持ちを再び膨らませる。
 気を取り直し止めた足を再び踏み出そうとしたその時。未だネルの存在に気づいていない真司が、岳人の傍らで何かを彼に話しかけ、笑んだ。
 それを見たネルは内心で首を傾げる。
 というのも、何かが。その笑みに宿っているはずの何かが、違う。そう思ったのだ。そしてそれは何も先程見せたものだけではない。
 ――いつからだったろう。恐らく、真司が実兄を騙ったエイリアスのもとから無事帰ってきた後くらいからだったか。たまに、真司の笑顔は以前とは違う何かをネルは感じていた。
 別に無理をしていそうだ、などではない。ネルが見る限りでは心より出た自然の笑みである。では、一体何がそうも引っ掛かるのか。
 ネルは声をかけるのを止め、岳人にはすでに気づかれているも真司には見つからぬようにと柱の影に隠れた。
 こっそりと、物陰から二人の様子を見つめる。
 ここからでは話し声は聞こえないものその表情をしっかりと瞳は映した。
 真司ばかりが何かを語り、それに岳人が相槌を打つ程度だ。それなのに真司は、とても楽しそうな表情を崩しはしない。
 ふと、そういえば、とネルは気がつく。自分がいつもと違う、という笑みをする真司を見つける時は決まって岳人と二人きりの時だけだった。
 そして、まさか、とひとつの可能性を思い立ってしまう。いや、それはすぐにネルの中で確信に変わっていった。そうさせたものはネルの勘だ。ずっと真司を見守ってきた者の、“女”としての――
 ネルの考えを肯定するように、決め手となる場面が、目の前で繰り広げられた。
 岳人がふと真司の頭に手を伸ばしたところから始まる。彼のその行動に真司は過剰な反応を見せ、大げさな程に身体が跳ねさせた。その姿にあの岳人が、小さく笑んだのだ。
 滅多に笑わぬ岳人の姿に、それだけでも十分ネルは驚かされた。しかし相手が真司であればあの男といえども表情を崩すこともまああるだろう。問題はその次だ。
 どうやら真司の髪に塵か何かついていたらしい。髪に触れ指先で摘まむ仕草をすると、岳人は強く目を瞑っている真司に声をかけた。ゆっくりと目を開けた真司に対し摘まんだものを見せ、説明でもするのか口を開く。明らかに安堵を浮かべた真司はそのまま岳人に何やら唇を尖らすように、不満げに自身も声を上げた。
 何を言い合っているのか。わからないのがこうも歯がゆいとはと、ネルは奥歯を噛みながらも、さらに様子を見守る。すると、岳人の手が伸びた。その手は前回を辿るように再び髪へ向かうと、そっと、僅かに乱れていたそこを梳くように撫でつける。それに真司がまた過剰な反応を見せたのだ。
 慌てたように払いのけ、そして顔を赤くしながら岳人に噛みつく。

「だ、誰かに見られたらどうすんだっ!」

 これまでとは違い少し大きく発せられたその言葉は、それまで届かなかった声たちを尻目にネルの耳まで辛うじて届いた。
 真司はまだネルに気づいていないためか、自身の声音の大きさに気がつき、口を塞ぎながら誰もいないかと周囲を窺う。一方しっかりと場面を押さえたネルは、真司の言葉を聞いてしまえば、そんな態度を見せられてしまえば、もう我慢はできなかった。
 いてもたってもいられず、柱の影から飛び出す。その勢いのままに二人へ駆け、そして真司に文字通り飛びついた。
 ネルが傍らまでやってきてようやく、存在に気づいた真司は瞠目しながらも反射的に飛び掛かってきたその身体を受け止める。

「ね、ネルっ!?」

 驚きにあがる声には応えず、けれどネルは嚇っと口を開いた。

「やあっぱりこの男を選んじまったのかあよ? 確かに顔はいいのは認めてやるがあよ、でもこいつはだめだあ。つまらないわ嫉妬深いわ鬱陶しいわ性格も悪いわ、ぜえったい駄目だあっ」

 耳元で叫ぶネルに顔を顰めながら、しかしその中にしっかりと困惑を織り交ぜ真司は早く瞬く。

「は、えっ? 選んだ、って」

 あくまでとぼけようというのか。それとも本当に言葉の意味が汲み取れないのか。呆けた顔の真司に、ネルは頬を膨らます。

「おれァこいつが真司の恋人になるなんて、ぜってえ、ぜえってえ認めないからなあ」

 はっきりと出た“恋人”の言葉に、一拍おいてようやく真司は顔色を変えた。その頬が鮮やかに色づき、酸素を求める魚のように口をぱくぱくと開閉させ、何か言いたげな顔をするも言葉は紡げず。それを押し通し、どうにか声を放った。

「な、で! なんで、どうして知ってるんだっ」

 ついに真司から出た、事実を肯定する意味合いを持つ台詞に、ネルは抱きついた彼をぎゅっと掴みながら、沈黙を貫く岳人を睨め上げた。
 この男は、ネルが離れた場所から二人を見つめていたことを知っていた。知っていてあえて、先程の様子を見せつけてきたのだ。
 岳人ほどの者であれば、自分がどう行動すればどう真司が動くのか、ある程度の予想はたてられたはずである。ならばこそその頭で考え真司に行動させ、ネルに教えたのだ。
 “もうこれは自分のものだ”、と。
 嫉妬深く、執着も強く。それ故の行動に、これを性格が悪いと言わずしてなんと言うか。
 そもそも真司も真司だ。岳人に軽く触れられただけでああも狼狽えて顔を赤くし。その上周囲を警戒するなど、二人の間がやましいものであると宣言しているようなものである。それに以前も似たような光景を見たことがあったが、あれほど過剰な反応を示したことはない。
 噴火してしまうのではないかと危惧するほどに顔どころか全身を、羞恥の色に染めあげた真司に、ネルは必死に訴える。

「おれにしろ。こんなやつより余程真司を大切にしてやらあ」
「何言ってんだ、ネルには王さまがいるだろ」
「おれァどっちも愛してるもん!」

 その愛の種類は違えども、想いの丈は変わりない。
 しかしネルがどんなに言葉を重ねようが、真司は冗談でも、その場限りで収めようともせず、頷こうとはしなかった。

「お、おれは、おれにはもう、その。岳里がいるから」

 尻すぼみになりながら、消えそうになりながらも、それでいてはっきりと真司は告げた。
 言わされている、言わなければならないという強迫概念に捕らわれているでもなく、己の意志で、己の心で。
 岳人はただ黙して見守る。それは真司が自分に向ける気持ちに絶対の自信があり余裕を見せている、というわけではないだろう。すべてを真司に託し彼の意思に従おうとしているものに、ネルにはそう見えた。だからこそ真司も、気づかれた以上は隠そうとはせず言葉にしたのか。
 ネルは一度は開いた口を結び、強く真司にしがみつく。
 岳人の、真司に対する感情には気がついていた。しかし、真司はまだ自身の感情には――
 そこまで考え、ネルは深く息をつく。

「ネル」

 様子を窺う真司の声に、ネルは彼に抱きついたまま、再び岳里へ目を向けた。

「たとえそうでも、岳里はだめだあ。やめとけやめとけ」

 真司がようやく、自身の抱えていた想いに気づいたとて。ネルはそれすら認めたくなかった。
 思いつく限りの岳人の悪口を並べ、真司に思い直してもらうよう甘えた声を出す。しかし苦笑交じりでネルの話を聞く彼は、岳人の悪い点を認め頷きはするものの、決して傍らの存在から離れようとしない。
 さらにネルが言葉を連ねようとしたところで、ふとその場に新たに二人の人物が現れた。

「随分賑やかだな」
「なあに騒いでるんです、ネル隊長」

 それぞれそう口にしながら顔を出したのは、アロゥと、その獣人であるジィグンだった。

「いくら人通りの少ない場所とはいえ、誰かに聞かれてもいいんですか」
「だってよう、真司のやつが岳里の毒牙にかかっちまんだんだぞう。早く救いださねえとけねえだあろ」

 声を大にして叫ぶように言葉を放ったネルの口を慌てて真司が抑える。しかし、すでに早口で言い終えており、今更口を閉ざしたところでもう遅い。
 アロゥはほう、と長く蓄えた顎鬚を撫ぜ、ジィグンは下世話な笑みを浮かべて。そんな、事情を悟ってしまった二人のそれぞれの反応を見て、真司は顔を青くした。

「へえ、ついに、ねえ?」
「雨降って地固まるというやつか。いやめでたいな、おめでとう」

 二人に、あ、だの、う、だの。何とも表し難い声音で真司は呻くばかりだった。
 恐らく、心より祝ってくれるアロゥにならば知られてもよかっただろう。問題は、いい話種を見つけたとほくそ笑むジィグンの方か。
 こうして二人に知られてしまったのは、ネルがあえて騒いだからである。だが悪いとは露ほど思っていない。別に隠してほしいと懇願されたわけでないし、今回のことで居心地が悪くなるくらないならばさっさと別れてしまえばいいとさえ思っていた。
 それくらいでは離れるわけがないと、わかってはいる。わかっていてもどうしても意地の悪いことがしたくなってしまったのだ。
 この程度ならば許されるだろうと、ネルはちらりとジィグンに目を配らした。視線に気づいたジィグンは真司に気づかれぬよう浅く、頷きともわからない、ただ顔が動いてしまったと思える程度を見せると再び口を開く。

「そういえば最近、妙におまえら近かったよな。前からだったけどよ、より一層っつうか。まあでもそれも、そういう仲、ってんなら納得だな。にしたって、お互いの匂いが移るぐらいに近くにいるなんてな」
「まさかもう乳繰り合ってるわけじゃねえよなあ」
「ちっ、ちちちちちくり!?」

 ネルの言葉に激しく動揺を見せる真司に、とりあえずはと安堵する。まだそこまでの触れ合いには至ってないようだ。もし岳人が手を出していたとするならば、剣を抜くことさえ躊躇わないと考えていた。たとえ二人が恋仲になろうとも、まだそれは早い。さながら真司の保護者の気分で、ネルは暗くそう思案していたのだった。
 しかしすでに口寄せ程度はしてしまったか、とネルは人知れず歯ぎしりをする。顔を赤くし狼狽する真司がそれに気づく由もない。それよりも今は知らされた事情に、全身を熱くさせ汗を掻く。

「におい、移ってるのか? みんな気づいてるのか?」
「そりゃま、獣人だからな」

 ジィグンの言葉に真司は口を噤んだ。
 本人にしてみれば、隠していたのかもしれない。しかし二人が付き合う以前からあまりに近い距離に、岳人の態度に、あれで何故くっついていないのだろうと周囲は疑問に思うほどであった。今更恋人になりましたと報告されたところで、ああやはり、というのが他の感想であろう。そもそも匂いが移っているなど、実はとうの昔の話である。ただ真司をからかうために、ジィグンは今まで誰も言わなかっただけのその事実を伝えたのだ。別にいつからであったのか、その時期は述べていないだけで嘘はついていない。
 真司の態度、あからさまな岳人の牽制、二人の雰囲気を見れば、たとえネルでなかったとしてもその関係に気づいていたろうし、他に悟られるのもそう遠くない話であったろう。だが、恐らく確かな情報として二人の仲を知ったのは、今ここにいる面々くらいだろうと、真司の様子を見てそう判断した。だからこそ、周りに広まってしまう前に。
 離すなら今だ。試すなら、今だ。

「真司ィ、確かにこいつぁ頼りになるかも知んねえけどよう。けどきっと面倒だでえ。おれが細かく言わなくてもわかんだあろ」

 散々、岳人の悪口を言った後ではあるが、あえてネルは真司自らに考えさせるような言い回しを選んだ。実際他者に言われるまでもなく、一番岳人という男を知るのは真司である。彼ならばわかるだろう。
 だからこそ。真司はそれまでネルとジィグンに振り回されていた様子を一変させる。

「大丈夫だよネル。心配してくれてありがとう。でもおれは決めたから。全部、受け入れるって」

 そう言って、真司は穏やかに笑んだ。様々な経験をし、岳人との間柄も変化した。そうにも関わらず彼は、岳人の抱えた厄介事すべてを傍らですでに支えてやりながら、それでも変わらぬ笑みを浮かべるのだ。
 ――ああ。
 ネルは心の内で天を仰いだ。
 相変わらず岳人は口を挟むことはない。ただ流れを見つめるばかりである。
 岳人は初めからそうだった。たとえ状況が己の不利に傾こうとも真司にさえ害が及ばぬようであれば常に沈黙を貫くような、沈毅であり、木訥な男なのだ。ともかく真司に何事もなければそれまでだ。それは守ってきた彼と想い通わせたとて、変えるつもりはないように見受けられる。
 始めから、岳人は何も変わっていない。ならば変わったのは、真司か。
 真司が前に進もうと思ったから。だから岳人はそれまで止めていた時を動かし、ともに歩み出したのだろうか。
 ようやく“答え”を導き出したネルは、そっと真司から離れ俯く。

「ネル」

 いつものように柔らかな声音で呼んでくれる真司に、ネルは小さく言葉を返す。

「おれァ、真司のことが大好きだあよ」

 たとえ彼が、最愛の者を見つけたとて。ネルの抱く真司への情は変わりない。今も、これからもずっと。これまでと何も違うことない。
 伝えきれぬ想いを放った声にひっそりと乗せて、ネルは口を閉ざした。だが代わりに今度は真司が開く。

「何言ってんだよ、ネル。それはおれも同じだ。ネルのこと、大好きだよ」

 彼の言葉を聞き終えたネルは、堪らず真司に再び抱きついた。
 一度ぎゅうっと自身を押し付け、その後顔を起こして真司を見上げる。

「へへぇ、真司ィ」

 ただ名を呼び、はにかんだ。ほんの少しだけ色に染まった頬で、にっと歯を見せて。それに同じもので応えてくれる彼に、ネルの気持ちはますます浮き上がる。
 ――岳人は、気に食わない。食えない男であるし、何を考えているかわからず、性格も到底いいとは言えない。だがネルは、岳人という男を認めはしていた。
 大切な真司をとられるのは悔しいし、今でも受け入れがたいことではあるが。真司本人がしっかりと自らの意思で選んだのだ。本来ネルが口出しするようなことではない。それに真司がこれまでと変わらず自分と接してくれるのであれば、こちらも多少は妥協しないと岳人が哀れというものであろう。
 清々しい、晴れ渡った気持ちを抱え、ネルは岳人を見る。彼と目が合った。それはほんの数秒程度、その間で視線で彼と語らい、そして。
 べえっと舌を出し、顔を背けた。

「おまえにゃあ真司はやんねえからなあ!」
「ちょ、ネルっ」

 わかってくれたんじゃないのかと戸惑い顔の真司に、にっししと笑うジィグンに、明日から一段と愉快になるであろうと髭を撫でるアロゥ。
 皆に見守られながら、真司はこっそりと岳人と目を会わし困ったように、けれど楽しそうに小さく笑んだ。

 おしまい

 

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まず先に、タイトルのご説明からさせていただこうと思います。あれには後に続く言葉がありまして、
『ほんとはね、(君が幸せであればそれでいいんだ)』というものになります。
真司を見守ってきた、見つめてきたネルには、今の真司が幸せそうに見える。だから、それなら本当は言うことは何もないのだ、というものです。

さて、いかがだったでしょうか? 少しは楽しんでいただけたのであれば幸いなのです。
岳里が一言も台詞なく終わっていたことには、目をつむっていただければと思います。なにせ彼は無口なので、気づけばそうなってしまっていまいた(笑)

とにかく今回はせっかく自分からお題をねだりましたが、あまり気にせず書いてしまった結果、中心が明らかにネルと真司に。岳里がどこかへ行ってしまったような気がします。
その点につきまして、本当に申し訳ないです。

自分だけが楽しんで書いてしまいましたが、こういった機会を与えてくださり本当にありがとうございました!

ないっさんさま、これからもぜひ、当サイトをよろしくお願いいたします

今回の企画(?)にご参加くださり、本当にありがとうございました!


2013/09/23

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