――ふと、目が覚める。
洗濯ものを取り込んだあと、あまりにも心地よい日差しについ横になり、そのまま寝てしまったらしい。かたい床の上にあった体は少し痛むが、とても心地いい気がする。それは寝る前にはなかった龍之介にかけられたブランケットにともに、隙間なく寄り添って包まるものがもたらす穏やかさであった。
なんだか温かく、華やかながらに甘く優しい香りに顔を寄せれば、ふわりと柔らかなものに鼻先が埋まる。
なんだろうと思って、まだはっきりとしない意識でいつからか腕に収まっていた存在に目を向けた。胸に埋まるものの正体ははっきり見えないが、自分がキスをするように唇があたる口元をくすぐる金の髪に、その温もりに、確かに覚えがある。
(……ああそっか、ナギくんだ)
腕を回して、彼のうなじ辺りに指を差し込み、密着していた体をさらに寄せる。
満たされる途方もない幸福を感じながら、龍之介は再び目を閉じた。
おしまい
2018.10.6