リューナとミミル※NL


年頃になったミミルはリューナに想いを寄せます。(幸せそうにシャオと過ごすキィを祝福しながら見守るも、子が巣立ったような、兄弟が先に大人になってしまったかのような、そんな寂しげな顔をする彼女をいつも傍らで見ていて笑顔にしたい、守りたいと思うようになった)

リューナの髪飾が壊れてしまったのをきっかけに新しいものを贈り、その時想いを伝えることを決意。手先が器用なので手作りの髪飾を作ろうとシャオや村娘たちに相談をするミミルですが(キィはリューナに関して越えなければいけない壁のような相手なので今回話はせず。ただしシャオ経由でバレてる)内緒の行動がリューナに気づかれしまいます。誰のためのものか気になったリューナはシャオに尋ねることに。嘘のつけないシャオは、大切な人に贈るため、とだけ教えます。そこでリューナはついにミミルにも恋する相手が出来たのだと知ります。そしてようやく、自身のミミルへの恋心に気がつくのです。

どんなときでも傍らで明るく笑うミミルに励まされ、そんな彼を心のよりどころにしていたのです。ですがもう彼も一人の男として立ち上がったのだから、自分はそれを見送らねばならない。それに妖精と人間とでは、本来住む場所も生きる時間さえも違う。彼の相手の候補にもなるはずもないと、最後まで自分はミミルにとっての母や姉のようなものなのだと自分の立場をわきまえ応援してやろうと決意します。翌日、ついに出来上がった妖精サイズの小さな髪飾りを手にリューナのもとを訪れたミミルですが、そこには長かった髪をばっさり切ったリューナの姿が。

早くいいお嫁さん見つけなさい、という保護者として笑って話すリューナに、彼女の長い髪に合わせて作った髪飾りを贈ることも出来ず、ミミルは相手にもされていないのだと失恋を悟ります。以降、二人は変わらず仲の良い家族のまま。誤解があったのではないかとシャオとキィが取り持とうとしますが頑なな二人にうまくいかず。その後、ミミルは家を出るも独身を貫き、彼が精霊となって戻ってきたことをきっかけに再びキィの家に同居することに。そして最期は家族に見守られながら逝くことになりますが、その間際リューナにずっと渡せずにいた髪飾りを贈り、また髪を伸ばしてよ、と願い出ます。

シャオがそうしたように、自分もまた生まれ変わってここに戻ってくる。リューナのきれいな髪と、そこにある髪飾りを目印に必ず。そう告げて、ミミルは息を引き取ります。リューナは長年の誤解に気がつき、新たな決意を胸に抱きました。約束の通り長く伸ばした髪にミィの髪飾りをつけ、再び彼が自分達のものち訪れる日を信じて待ち続けるのでした。

ちなみにミミルは妖精として生まれ変わり、本当に約束を果たすのです。見えない人々にはキィとリューナの二人で住んでるように見えますが、実際は相も変わらず家族四人で穏やかに過ごしているのでした。

ミミルは将来建築家として村や近場の町の建造物の設計している他、手先が器用でリューナの使う妖精用の小物も趣味で作っていて、時々女の子達のお人形用にも分けてあげることも。村では信頼される立場に。