願い

『―――』※蛇足・真司編の数日前の話。先にそちらをお読みいただいたほうがいいかもませんが、読まなくても問題ないです。最初は過去高校時代→現在の流れ。岳里視点 もうすぐ朝のホームルームが始まるというのに、いつもならすでにい…

続きを読む →

青き宝玉の瞳に誓いを忘れず

 九章の間にあった出来事。本編に入れることができなかったエピソードですが、ご感想いただけたのが嬉しくてつい勢いで書かせていただきました。先にアロゥ外伝(※NL)を読了いただくことをおすすめします。※BL要素なし 美味しい…

続きを読む →

Desire

 満月のような金色の瞳に、柔らかそうな紺の髪というどこか現実場離れした色合いながら、写真で見た幼い頃の自分にそっくりな子供。 じっとこちらを伺うような視線に戸惑いながらも、なにか行動しなければと目線を合わせるためにしゃが…

続きを読む →

月夜

本編完結から数年後。初夜を迎え、眠りについた後のこと。 そっと瞼を持ち上げると、静寂に包まれた暗がりのなかにいた。 何度かゆっくり瞬いた悟史は、窓の隙間から差し込む淡い月の光に照らされた世界を、微睡みからから抜け出せない…

続きを読む →

――――

  ルカ国所属第七部隊、別名治癒隊に入隊したばかりの新人見習いはまず、国中の女と子どもが集められ保護されているバノン・ラーゲにて三か月の研修期間が設けられている。そこで男女の身体を学び、一般人では決して見ること…

続きを読む →

――――

こちらは前ページの本編蛇足のさらに蛇足になります。後々になりこのお話ができました。Desire完結後の未来、とある日の神と真司の会話になります。ある意味これで完全にDesireは終了なのかな、と思いながら書かせていただき…

続きを読む →

―――

ここから先は本編の蛇足、岳里とディザイアのとある夜の会話を書かせていただいたものです。Desire本編は前ページにて終了、あれで作者個人の気持ちとしては完全なるハッピーエンドです。ここからは蛇足でしかなく、読む方によって…

続きを読む →

16

  朝食を食べ終えて食器を流しに運び、その足で今度は床に置いてた鞄へ向かってそれを手にとる。 それまで新聞を見ていた兄ちゃんは紙面から顔を上げると、不思議そうに首を傾げた。「なんだ、今日何か用事でもあるのか? …

続きを読む →

15

 城の中で一番広い中庭に朝早くからみんなで集まった。選択の時を迎えるにあたって役割を持ったおれと兄ちゃんと岳里、王さまにヴィルに、そして神であるディザイア。その他に、レードゥとアロゥさん、セイミアにネルに十五さんの顔もあ…

続きを読む →

14

  真司が閉めた扉をしばらく見詰め、ぽつりと悟史は呟いた。「“帰る”、か。――はは、一気に巣立っちゃったなあ。兄貴としてはちょっと寂しい気がするけど、喜ぶべきことなんだよな」 少し前までは、この世界に来るまでは…

続きを読む →